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ブレイド・オブ・アルカナ用シナリオ
「キツネ狩り」
使用システム:ブレイド・オブ・アルカナ The 3rd Edition
舞台:1070年1月 ハイデルランド
アクトトレーラー(シナリオ予告)
フルキフェル
反逆と裏切りの使徒フルキフェルの加護を受けた者たち。 彼らは人でありながら、人ならざる異相を持ち、帝国での居住を認められない。 かつて、ここテレヴァンは、各地で弾圧されるフルキフェル達に門戸を開く、数少ない街であった。 奇跡の生還を遂げたアンセル一世が、正真教教会の教皇アンゲリア七世と手を結ぶまでは、そうだったのだ。
教皇から神聖バルヴィエステ帝国皇帝を戴冠したアンセル一世は、名をアンゼル一世と改め、 それまで優勢だったエステルランド国王カール一世に対し、反撃を開始する。 教皇という後ろ盾を得たアンゼル一世と、選帝侯会議で選ばれたカール一世。 前王の息子である二人の王子により、ハイデルランドは二分された。
テレヴァンの街もこのあおりを受け、どちらにつくかの決断を迫られる。 当時のテレヴァン領主ベガは、それまでの方針に従いカール一世に与することを主張したが、 領主の地位を狙うベガの弟ブラビアは、アンゼル一世を支持する勢力を集め、領主交代を画策する。 ついにベガは暗殺され、代わってブラビアが、テレヴァンを治めることとなった。
1068年4月、アンゼル一世とカール一世二人の妹であるヒルデガルドを旗印として、第三勢力ウニオンが結成された。 ウニオンは信仰の自由と平和を求め、二人に停戦を求めたが、その呼びかけは聞き入れられなかった。 1069年6月、神聖バルヴィエステ帝国とエステルランド王国、そしてウニオンとの間で、史上最大の会戦、三王会戦が戦われた。 戦いはアンゼル一世の勝利に終わり、カール一世は行方不明となった。 しかし、カール一世は密かにウニオンに逃げ延び、ヒルデガルドに全ての権力を引き継いだ後に息絶えていた。
現在、ヒルデガルドのウニオンと、アンゼル一世の神聖バルヴィエステ帝国とは冷戦状態にある。  1070年8月には、エステルランド国王を決める選帝侯会議の開催が決定しており、その結果次第でハイデルランドの行く末が決まるとみられている。
三王会戦は、事実上アンゼル一世の勝利によって幕を閉じた。 この結果だけを見れば、ブラビアを領主としたテレヴァンの選択は正しかったわけだが、 テレヴァンは未だ内部に分裂の危険をはらんでおり、バルヴィエステとの関係も、友好的とは言い難かった。 新領主ブラビアは、極めて厳格な原理主義者として知られる教皇アンゲリア七世への心証を良くし、 バルヴィエステ帝国との関係を改善するため、帝国に不満を抱く者や異教徒に対する大規模な粛清を行った。
多くの人物が捕えられ、あるいは殺された。議論は封殺され、人々は恐怖し、 賞金目当てのならず者が通りを跋扈し、略奪と殺し合いとが日常茶飯事となった。 ブラビアは、もはや誰の意見も聞こうとせず、むしろ彼に意見する者は全て排除されるのだ。 やがて、粛清の対象は、教会から異端視されているフルキフェル達にも及んだ。
これまでに何度、こうして住処を追われることになったろう。
これからもずっと、ひとところに留まることなく、放浪し続けねばならないのだろうか?
それとも我が出自を隠し、物陰に潜み、息を殺して生きて行くのか?
否。どこにもない安住の地を求めてさまようより、ここに留まって戦うのだ。
暗がりの中で震えるより、陽の光を勝ち取るのだ。
それにはこの、先の見えぬ戦乱の時代は、むしろ好都合ではあるまいか?
PC1:反逆者 因縁:幼子/ビエラ(現在)
ブラビアによる獣人狩りが始まった時、多くの仲間たちはテレヴァンを離れ、各地へ散った。 しかし、君はそうしなかった。獣人の少女ビエラをはじめ、まだ幼く、弱い子供たちが大勢いるのだ。 誰かの庇護を受けなければ、彼女らは生きていけない。そういったフルキフェルを護るため、 君は仲間と共に、テレヴァンに留まって人と戦うことを決めた。
推奨アルカナ:フルキフェル
人間以外の種族であることを示すアルカナ。ウルフェン・エルフのどちらかを選択できる。
フルキフェルの起こす∵模造∵の奇跡は、他の奇跡をコピーする。
PC2:幼き大器 因縁:自身/ビエラ(現在)
暗雲漂うテレヴァンを密かに離れ、ケルバーに逃れた時、君はあまりに幼かった。 母ベガの面影も定かではないが、幼い自分には辛すぎる別れだったことだけは覚えている。 今このテレヴァンに帰ってきたという感慨も、乱れきった人々の心を救うという大義も、今の君には遠い。 ただ、目の前にいるビエラのように、幼い子供が住処を奪われることは、絶対に許せないのだ。
(ケルバー:いずれの王国にも属さない自由都市。ウニオン結成時にヒルデガルドを受け入れ、現在はウニオンの本拠地となっている。)
推奨アルカナ1:コロナ
王族、貴族等の支配者であることを示すアルカナ。
コロナの起こす∵紋章∵の奇跡は、聖痕を持たない全ての者を従わせる。
推奨アルカナ2:アングルス
汚れなき純粋な魂を示すアルカナ。その多くは裕福な家庭の子女である。
アングルスの起こす∵天真∵の奇跡は、他の奇跡を打ち消す。
PC3:忠義は死なず 因縁:恩人/リザベート・バーマイスター(現在)
テレヴァンの騎士として、君に与えられた最後の使命は、PC2を連れてケルバーに落ちのびることだった。 異国の地で主君の訃報を聞く屈辱に、役立たずの食客として養われる羞恥に、君は耐えた。 そして今、リザベート伯は君に請う。テレヴァンの街を開放して欲しいと。 ケルバーへの恩を返すため、故郷をあるべき姿に戻すために、君はPC2と共にテレヴァンに戻った。
(リザベート:自由都市ケルバーの領主。)
推奨アルカナ1:アダマス
誰かの盾となり、その命を護る騎士であることを示すアルカナ。
アダマスの起こす∵無敵防御∵の奇跡は、あらゆる攻撃から自身と仲間とを護る。
推奨アルカナ2:マーテル
教会に所属し、祈りをささげる聖職者であることを示すアルカナ。
マーテルの起こす∵再生∵の奇跡は、自身以外の者を復活させる。
PC4:悩める智将 因縁:主従/ブラビア・ソニードラー(現在)
君は、テレヴァンの軍で重要な位置を占める将の一人である。 軍は現在、外敵から街を護るという本来の役目を離れ、異端狩りにその大部分を割かれている。 しかも、金目当ての傭兵や賞金稼ぎが続々とこの異端狩りに流入しており、軍の士気は極めて低い。 ブラビアはもはや領主の器ではない。テレヴァンを護る将の一員として、君は決断を迫られていた。
推奨アルカナ1:グラディウス
目の前に立つ者に死を与える剣士、暗殺者であることを示すアルカナ。
グラディウスの起こす∵死神の手∵の奇跡は、敵に速やかな死を与える。
推奨アルカナ2:イグニス
弓兵、狩人など弓を扱うのが得意な者であることを示すアルカナ。
イグニスの起こす∵天の火∵の奇跡は、敵を確実に射抜く。
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