クロッカー達が集まるオフ会では、自分が描いたラクガキが他人の手によって分解され、どこがどうなっているのか入念に解析される、という恐怖のイベントが恒例となっている。そんなオフ会の帰り道、この対決は始まった。

「ぜのさんとは一回ガチでやってみたいんですよねー」
「やってみたいねー」
「同キャラ対決やってみます？」
「いいねえ。同キャラやるとそれぞれの違いが見えて面白いよ。見てても面白いだろうし」

「ぜのばこ」管理人のぜの、「カベラボ」管理人の壁。二人のクロッカーが全く同じものを描く。どちらが先に完成させるか、どちらのラクガキがより出来がいいか、本気も本気のガチンコ勝負。

どうせなら、お題は難しいものがいい。二人とも大好きで、いつかは絶対描きたいけれど、対決でもなければ手が出せないような……。

「じゃあ、MSにしましょうか。俺MSだったらなんでもいいんで」
「じゃあV2アサルトバスターでもいいよ。いつかは描こうと思ってたし」

数あるMSの中でも、恐らく最も難易度が高いものの一つであろう、V2ガンダムアサルトバスター。そのボリュームと複雑な曲面を、二人のクロッカーがどうラクガキ化するのか。このページでは、その結果と途中経過をお伝えする予定である。

戦いの火蓋は切って落とされた。もう後には引けないのだ。

顔から描きこんでいくぜの、脚から攻める壁。描き始めから対象的である。